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医療相談Q&A こんなときどうすればいい?

先生に教えて欲しい様々な質問に、わたしたちの街のドクターが答えます!
サンデーうべ「医療相談Q&A」、サンデーワイド「先生おしえて!!」の記事を掲載しています。

Q.
急に気分が悪くなることがあり、低血糖ではないかと言われ心配です。

A.
 血液中の糖が下がりすぎると、冷や汗や動悸、ふるえ、強い空腹感等の低血糖症状を生じることがあります。糖尿病治療中の方は注意すべき状態ですが、中には未治療の糖尿病が隠れていることがあります。
 低血糖は食事摂取量の不足、もしくは主に運動によるエネルギー消費によって起こりますが、あまり知られていない原因として反応性低血糖があり、食後の血糖上昇に引き続いて起こる下がりすぎた血糖を指します。通常、食後の血糖上昇に応じて膵臓からインスリンが分泌されスムーズに血糖値が下がりますので、血糖値はさほど大きく上下しません。しかし、血糖調整能力に異常があると、インスリン分泌が遅延し、血糖変動のタイミングにズレが生じます。血糖値とインスリン分泌量が噛み合わず、血糖が上昇する時にはインスリンが不足し、その後の血糖が下降する時にはインスリンが過剰となるため、血糖値は上下に大きく振幅します。
 炭水化物に偏った食事や早食いによる食後高血糖は反応性低血糖を誘発します。食後の気分不良が度々あれば糖尿病も疑われますので注意して下さい。

有好内科クリニック院長 有好 浩一先生

■プロフィル
平成6年 山口大学医学部卒業 医学博士 山口大学附属病院病棟院長、併任講師を経て、平成25年有好内科クリニックを開院
日本血液学会専門医・指導医
(2019年10月23日 サンデーうべ掲載)