Q.
肥満傾向がありますが、どんな運動がいいですか(51歳・男性)
A.
肥満の治療には食事と運動を合わせて行うことが大切です。食事によるエネルギー摂取を減らし、運動でエネルギー消費を増やす事を行います。食事制限だけでは身体活動がうまく行えず脂肪以外の筋肉量が減少します。またエネルギー代謝も悪くなります。また運動だけでもウオーキング、ゴルフ、サイクリングでは20〜25分で消費カロリーは100カロリーと少なく、食事制限と運動を併用する事で脂肪を燃やし安い身体をつくることができます。
運動療法には糖や中性脂肪を低下させ善玉のHDLコレステロールを上昇させる働きがあります。
有酸素運動にはウオーキング、ジョギング、サイクリング、水泳、水中歩行、テニス、ゴルフなどがあります。最もポピュラーなウオーキングは1日30分、1週間では180分以上が必要とされ目標歩数は7〜8,000歩です。一方、筋量の増加、筋力、筋持久力の強化されるレジスタンス運動があります。スクワット、腕立て伏せ、ダンベルを使ったアームカールやマシンを使う運動があります。運動の強度を上げる時は、ウオーミングアップが必要で、毎日の有酸素運動に週2〜3回のレジスタンス運動を組み合わせるのが理想です。
まずは手頃なところから始めて下さい。
|
吉中内科医院院長 吉中 博志先生
■プロフィル
金沢大学医学部卒業。山口県立中央病院、山大内科系大学院、宇部興産中央病院などを経て昭和60年に開業。日本臨床内科学会専門医。 |
(2019年6月7日 サンデーワイド掲載) |