いつも「お片づけのススメ」をお読みいただきありがとうございます。今年の6月から連載をスタートして、今回で7回目を迎えました。これもひとえに皆様の応援あってのことと、心より感謝申し上げます。来年も引き続き、少しでも皆さまにお片づけの考え方をお伝えしていければと思っておりますので、今後とも「お片づけのススメ」をよろしくお願いいたします。
さて、今年も残りわずかです。日本では新しい年を迎えるケジメとして昔から年末に大掃除をしてきました。これは同時に一年を振り返る良い機会にもなります。暮らしの変化をきちんと受け止め、今の自分たちにとって暮らしやすい環境を整えて、新しい年を迎えてみませんか?
◆モノとの付き合い方
整理収納アドバイザーの基本的な考え方は「モノとの付き合い方」にあります。『収納』より『整理』です。つまり「どのように収納されているか」より「何が収納されているか」が大切ということです。使わないモノを一生懸命収納するより、使うモノを使いやすくすることこそが、暮らしやすさにつながると考えるからです。
◆1年に1度も使わなかったモノ
モノを捨てる事には多かれ少なかれ、誰しもが罪悪感を持つものです。けれど、もしモノが多いことで暮らしが滞っているのだとしたら、やはりモノを減らすことを考えるべきだと思います。
ただ、以前もお話したように、自分にとって何が必要で、何が不必要かという基準は皆さん持っていそうで実はあいまいなことが多いのです。仮に、1年に1度も使わなかったモノを不必要だと仮定して、普段よく使うモノと分けて収納してみるというのはいかがでしょうか?そうすることで、普段よく使うモノがとっても使いやすくなりますよ。
◆今の暮らしに合わせる
私は数年前に母の友人から重箱を譲り受けました。以前は、おせち料理を作られていたそうなのですが、もう作らないからと譲ってくださったのです。私は毎年その重箱を使っておせち料理を作っています。
お子さんの成長や家族構成、体調の変化などで暮らしは少しずつ変わっていきます。その変化に合わせて、モノの持ち方を変えていくことが、今のご自身に合った暮らしやすさへと繋がります。昔はよく使っていたけど、最近、もしくはこれから先は使わないモノがあれば、早めに使っていただける方へお譲りするのも一つの方法なのかもしれませんね。
「片づけパンダ」代表 中村美夕紀さん
NPO法人ハウスキーピング協会認定の整理収納アドバイザー1級のほかルームスタイリスト1級、ファイリングデザイナーなどの資格を持つ。宇部市出身で高校を卒業後、上京。レコーディングスタジオでエンジニアを経験。多くのアーティストの作品に携わる。Uターン後、生来の片付け好きが仕事に。「片づけで体も心もすっきり」をモットーに、片づけで暮らしや人生をより輝かせるお手伝いをしている。
お問い合わせ:090-8877-7355(午前9時〜午後9時)
http://katazukepanda.jp
(サンデーうべ 2016年12月16日号掲載)