昔は衣替えと言えば6月、10月と相場は決まっていました。ここ数年は温暖化の影響からか4月や5月でも半袖を着たくなる日があるかと思えば、急に上着が必要なほど涼しい日もあったりして、とても衣替えを待ってはいられない状況です。
衣替えをしなくても、すべての服を1年中出し入れできるシステムを作るというのが理想ですよね。
◆たくさん持っている方ほど着る服に困る
そうは言っても、全部の服がいつでも出せるようになんて収納できない。そんな声が聞こえてきそうです。果たして今持っている服を本当に全部着ているでしょうか?
私が整理収納サポートにお伺いするお客様の中でも、服のお悩みはダントツです。しかも、たくさん持っていらっしゃる方ほど悩まれているケースが多いのです。
ご自分に似合う服が分からない、コーディネートが苦手、見た目は好きで買ったけど着てみるとイマイチなど理由は様々です。
◆捨てたいけど捨てられない
以前、クローゼットの整理でご依頼をいただいたA様は本当に服がお好きで、たくさんのお洋服をお持ちでした。何度もご自身で片づけたけれど全くスッキリせず、ご依頼くださったのです。スッキリしない理由は見た目ではないことが多いのです。そんな時はお客様に色んな質問をさせていただいて、スッキリの答えを一緒に探します。A様の場合、その答えは“捨てたいけど捨てられない服1着”にありました。
高いお金を出して買ったのに、1度しか袖を通さず何年もクローゼットに入りっぱなしだったその服。見るたびに強い後悔の念が湧き出てきて悲しい気持ちになられていたと思います。数日後、その服をご友人に譲られたA様にお会いしたら「とってもすっきりしました」とおっしゃって下さいました。「捨ててください」とは言いません。けれど手放したいお客様の背中をそっと押してあげるのも整理収納アドバイザーの仕事だと思っています。
◆自分の傾向を知る
「私はこれが好き」と思っていても実は今はそうでもないという事が、お客様とお話ししているとよくあります。かつては好きでよく着ていたけれど、ここ数年全く着ていない服たちがタンスやクローゼットを占領していて、最近よく着る服を収納できないなんて事になっていませんか。今のご自分の傾向を知って、衣替えをしなくてよいシステムを目指してみてはいかがでしょうか。
「片づけパンダ」代表 中村美夕紀さん
NPO法人ハウスキーピング協会認定の整理収納アドバイザー1級のほかルームスタイリスト1級、ファイリングデザイナーなどの資格を持つ。宇部市出身で高校を卒業後、上京。レコーディングスタジオでエンジニアを経験。多くのアーティストの作品に携わる。Uターン後、生来の片付け好きが仕事に。「片づけで体も心もすっきり」をモットーに、片づけで暮らしや人生をより輝かせるお手伝いをしている。
★お知らせ★
NPO法人ハウスキーピング協会認定資格
「整理収納アドバイザー2級」認定講座
【日時】6月24日(土)9:30〜16:30
【会場】三和Gallery宇部(臨空頭脳パーク13番)
【受講料】23,100円(テキスト・認定料・税込)
スキルを身につけて家庭や職場で活かしませんか?1日の受講で資格が取得できる講座です。
「片づけパンダ」お申し込み・お問い合わせ
090-8877-7355(午前9時〜午後9時)
http://katazukepanda.jp
(サンデーうべ 2017年5月19日号掲載)