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■第2回■
「歯周病(歯槽膿漏)は、早期発見・早期治療!!」
歯周病は歯の病気ではありません。歯ぐきの病気です。歯ぐきの骨が溶けてしまう歯周病は、骨が溶け始めても痛くもかゆくもありません。最初は歯が揺れるということもありません。痛くなったり、指で押して歯が動いたり、歯ぐきから臭い膿が出る様だと、もう重症です。
一般には、重症になってはじめて歯周病の治療を始めているのが現実です。ですから長い時間をかけて特別の治療をして、歯の命を何年かのばすのが精一杯というのが歯周病の治療です。重症の歯周病は患者さんのよほどの努力がなければ治す事はおろか、進行を止めることもできません。
いくら虫歯のない美しい歯でも歯を支える組織が溶けてしまえば最後は歯を抜くしかありません。歯ぐきの病気である歯周病は歯肉が炎症を起こして腫れる歯肉炎と歯肉の下の歯を支える組織まで破壊されている歯周炎との二つに分かれます。
この歯を支える組織は、いったん炎症を起こして破壊されると元通りの形には戻りません。悪くなった歯周病は体の抵抗力で自然に治るという事はありません。歯肉だけの炎症なら炎症が治れば元通りです。
では、歯周病の原因は何かを説明します。
(1)は細菌です。原因になっている細菌をすっかり取ってきれいな状態を維持出来れば進行を止める事はできます、歯垢・歯石の除去。(2)かみ合わせの安定…即ち悪いかぶせもの(クラウン)・あわない部分入れ歯(義歯)・歯列不整等です。(3)喫煙…歯周病の細菌に対する体の抵抗力を弱めてしまう無視できない因子です。(4)かみしめ・歯ぎしり。(5)全身疾患。(6)唾液の性状。(7)ストレス等ありますが、いずれにせよ歯ぐきの病気はとにかく早期発見・早期治療にまさるものはないのです。
[講師]
コスモ歯科クリニック院長 松沢憲治 先生
■松沢先生プロフィール
山陽小野田市 丸久厚狭店1F コスモ歯科クリニック院長 |
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※この特集は、2005年にサンデー小野田に掲載されたものです。 |