泌尿器科
 第1回:
 過活動膀胱について
 第2回:
 腎臓と糖尿病について
 第3回:
 前立腺癌(がん)の
 腫瘍マーカーPSAに
 ついて
 第4回:
 尿潜血反応って…。
 第5回:
 夜尿症(おねしょ)に
 ついて
 第6回:
 膀胱炎の原因と予防
 第7回:
 膀胱炎の治療と
 治りにくい膀胱炎
 第8回:
 健診と腎臓
 第9回:
 腎臓と高血圧
 第10回:
 高尿酸血症と腎臓
 第11回:
 尿漏れ(尿失禁)
 について
 最終回:
 泌尿器科ってどういう
 ところ?

歯科
 第1回:
 「何故歯ブラシの
 仕方を歯科医院で
 教えるのか」
 第2回:
 「歯周病(歯槽膿漏)
 は、早期発見・早期
 治療!!」
 第3回:
 「痛くない歯を治療して
 痛くなる場合」
 第4回:
 「虫歯の
 できやすいところ」
 第5回:
 「歯を抜けたままに
 しておいてよいか」
 最終回:
 「歯を抜けたままに
 しておいてよいか」(2)


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 泌尿器科のお話

■第5回■
夜尿症(おねしょ)について


今回は夜尿症(おねしょ)についてお話します。

赤ちゃんはみんなおねしょをしますが、朝起きて夜寝るといった睡眠のリズムが出来てくるとともに自然に日中のおむつがはずれ、そして夜のおむつもはずれ、排尿習慣が出来上がります。

では、いつまでにおねしょをしなくなればよいの?とみなさんお悩みのことと思います。

おねしょには『15の法則』があります。『5歳の15%がおねしょ』『10歳の5%がおねしょ』『15歳の1%がおねしょ』『おねしょの子の15%に便失禁もある』『おねしょの15%が年々治っていく』『おねしょの子の15%が昼間も漏れる』『おねしょの子の15%は完全におねしょしない時があった』『おねしょしない子の15%が夜間多尿』『おねしょしない子の15%が夜間排尿のために起きる』です。

これらの法則から、5歳以上でおねしょがみられる場合を夜尿症と一般的に定義しますが、早くにおねしょをしなくなる子から、結構かかる子まで様々です。先程の法則から、小学校高学年で20人に1人が、中学校卒業頃でも100人に1人におねしょがあるわけです。大半のおねしょは病気ではなく、排尿習慣の完成に個人差があるだけで、99%は思春期までにおねしょしなくなるのです。では、おねしょは放っておいてよいのでしょうか?

排尿習慣の完成以外に、別の病気が存在する可能性もあることから、
(1)便失禁や昼間のおもらしがある場合は早期に、(2)毎日おねしょする場合は5歳頃、(3)あまりひどくない場合は小学校の高学年で専門医を受診してみてください。タイプや程度によって治療の必要性を判断します。

なお、おねしょの消失までには数週で改善するものから、数年かかるものまで様々なので、予定がある場合はある程度の治療期間を考慮して受診してみてください。



[講師]
わたなべ泌尿器科院長 渡辺悦也 先生
■渡辺先生プロフィール
わたなべ泌尿器科(小野田市中川)院長。宇部生まれ宇部市育ちの40歳。日本泌尿器科学会認定の専門医、指導医。日本癌学会、日本癌治療学会会員。




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※この特集は、2005年にサンデー小野田に掲載されたものです。
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