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■第5回■
夜尿症(おねしょ)について
今回は夜尿症(おねしょ)についてお話します。
赤ちゃんはみんなおねしょをしますが、朝起きて夜寝るといった睡眠のリズムが出来てくるとともに自然に日中のおむつがはずれ、そして夜のおむつもはずれ、排尿習慣が出来上がります。
では、いつまでにおねしょをしなくなればよいの?とみなさんお悩みのことと思います。
おねしょには『15の法則』があります。『5歳の15%がおねしょ』『10歳の5%がおねしょ』『15歳の1%がおねしょ』『おねしょの子の15%に便失禁もある』『おねしょの15%が年々治っていく』『おねしょの子の15%が昼間も漏れる』『おねしょの子の15%は完全におねしょしない時があった』『おねしょしない子の15%が夜間多尿』『おねしょしない子の15%が夜間排尿のために起きる』です。
これらの法則から、5歳以上でおねしょがみられる場合を夜尿症と一般的に定義しますが、早くにおねしょをしなくなる子から、結構かかる子まで様々です。先程の法則から、小学校高学年で20人に1人が、中学校卒業頃でも100人に1人におねしょがあるわけです。大半のおねしょは病気ではなく、排尿習慣の完成に個人差があるだけで、99%は思春期までにおねしょしなくなるのです。では、おねしょは放っておいてよいのでしょうか?
排尿習慣の完成以外に、別の病気が存在する可能性もあることから、
(1)便失禁や昼間のおもらしがある場合は早期に、(2)毎日おねしょする場合は5歳頃、(3)あまりひどくない場合は小学校の高学年で専門医を受診してみてください。タイプや程度によって治療の必要性を判断します。
なお、おねしょの消失までには数週で改善するものから、数年かかるものまで様々なので、予定がある場合はある程度の治療期間を考慮して受診してみてください。
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[講師]
わたなべ泌尿器科院長 渡辺悦也 先生
■渡辺先生プロフィール
わたなべ泌尿器科(小野田市中川)院長。宇部生まれ宇部市育ちの40歳。日本泌尿器科学会認定の専門医、指導医。日本癌学会、日本癌治療学会会員。 |
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※この特集は、2005年にサンデー小野田に掲載されたものです。 |