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■第8回■
健診と腎臓
8月1日から山陽小野田市でも成人健康診査が始まりました。血液検査・尿検査、心電図などで、高血圧・高脂血症・糖尿病といった生活習慣病などを早期発見することが目的です。また、静かに発症し、進行すると言われる腎臓病の発見にも健診は非常に重要な役割を担っています。
腎臓病の場合、医療機関を受診するきっかけの80%が健診や医療機関で、尿(血尿・たんぱく尿)・血液(尿素窒素、クレアチニン、ミネラル)検査異常を指摘された方で、自覚症状(むくみや肉眼的血尿など)があり受診される方は10%しかいません。
自覚症状が出るのは、急性発症の腎臓病を除き、多くの腎臓病では、正常の腎機能に対して30-50%に低下している状態です。(5%以下になると尿毒症と呼ばれ血液透析が必要)腎臓はおしっこを作る臓器ですが、体内の老廃物の排泄、体内の水分・ミネラルの調節、血圧調整・赤血球産生・骨代謝に関係するホルモンの産生を行う、生命維持のため非常に重要な臓器で、腎臓病や腎機能低下は、高血圧・高脂血症・糖尿病と密接な関係にあります。
検診での早期発見、生活指導や早期治療が大変重要になってきます。健診は最低年に1回は受けましょう。
最後に健診を受ける時の注意点・裏技?として…。
(1)健診を受ける前の数日間は、普段通りの食生活を行い、食事の内容も控えておく。(2)前日はきちんと睡眠を取る。(3)尿は朝一番の尿を持参するのがよい、(4)数分間安静にした後、直前に数回深呼吸をしてから、血圧測定を行う。(5)血糖検査は、通常の食事の2〜4時間後に行ってみる。(6)胸が苦しくなることがあった方は、心電図は数分間足踏みなどをしてから検査する。
(理由は、当院HPhttp://www.k3.dion.ne.jp/~watanabe/か、電話・メールでどうぞ。)
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[講師]
わたなべ泌尿器科院長 渡辺悦也 先生
■渡辺先生プロフィール
わたなべ泌尿器科(小野田市中川)院長。宇部生まれ宇部市育ちの40歳。日本泌尿器科学会認定の専門医、指導医。日本癌学会、日本癌治療学会会員。 |
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※この特集は、2005年にサンデー小野田に掲載されたものです。 |