泌尿器科
 第1回:
 過活動膀胱について
 第2回:
 腎臓と糖尿病について
 第3回:
 前立腺癌(がん)の
 腫瘍マーカーPSAに
 ついて
 第4回:
 尿潜血反応って…。
 第5回:
 夜尿症(おねしょ)に
 ついて
 第6回:
 膀胱炎の原因と予防
 第7回:
 膀胱炎の治療と
 治りにくい膀胱炎
 第8回:
 健診と腎臓
 第9回:
 腎臓と高血圧
 第10回:
 高尿酸血症と腎臓
 第11回:
 尿漏れ(尿失禁)
 について
 最終回:
 泌尿器科ってどういう
 ところ?

歯科
 第1回:
 「何故歯ブラシの
 仕方を歯科医院で
 教えるのか」
 第2回:
 「歯周病(歯槽膿漏)
 は、早期発見・早期
 治療!!」
 第3回:
 「痛くない歯を治療して
 痛くなる場合」
 第4回:
 「虫歯の
 できやすいところ」
 第5回:
 「歯を抜けたままに
 しておいてよいか」
 最終回:
 「歯を抜けたままに
 しておいてよいか」(2)


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 泌尿器科のお話

■第1回■
おしっこが近い・漏れる・間に合わないといった症候群・・・
 「過活動膀胱」について


みなさんの中に、「急におしっこに行きたくなったら我慢ができない」「おしっこが近くて困る」「トイレに行くのが間に合わずに漏れてしまう」といった症状でお悩みの方はおられませんか?

膀胱炎や膀胱がん、前立腺肥大症などの病気でもおこる症状ですが、それらの病気にかかっていなくても、尿意切迫感・頻尿・切迫性尿失禁といった症状を有する状態を『過活動膀胱』と呼びます。欧米の調査では、40歳以上で5人に1人、65歳以上で3人に1人がこの病気で悩んでおられ、日本の調査でも8人に1人がこの状態であると判明しました。

800万人以上もの患者さんがいると考えられ、これは、糖尿病の患者さんとほぼ同じ数で、気管支ぜんそくの患者さんよりも多い数です。しかし、3人に1人しか病院に通っていません。病院にいかない理由としては、恥ずかしくて‥という羞恥心と,病気とは知らなかった、どこにいったら良いかわからない‥といった不認知とが半々です。

この結果は、われわれ泌尿器科医の啓蒙不足によるところであり、反省すべきことだと感じております。実は『過活動膀胱』であれば、薬物療法や行動療法などで80%以上の方が治る病気ですので、みなさんもあきらめたり恥ずかしがったりしないで専門医(泌尿器科)を受診して、快適な生活を取り戻してみてはいかがでしょうか?


[講師]
わたなべ泌尿器科院長 渡辺悦也 先生
■渡辺先生プロフィール
わたなべ泌尿器科(小野田市中川)院長。宇部生まれ宇部市育ちの40歳。日本泌尿器科学会認定の専門医、指導医。日本癌学会、日本癌治療学会会員。




泌尿器科に関するお悩み、質問に紙上でお答えします。ご希望の方はメールで質問をお寄せ下さい。>>>sundayonoda@ubenippo.co.jp


※この特集は、2005年にサンデー小野田に掲載されたものです。
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